久里浜特別支援学校に課せられている使命を遂行するため、教職員の協働体制を再構築し、保護者や関係者、地域の方々等と連携を図りながら、幼児・児童一人一人を確かに育てる教育を追究する。令和6年度は、以下の5項目に重点を置き、学校を経営する。

1.筑波大学の教育・研究及び事業への貢献

 筑波大学の関係部局及び関係者と連携協力し、久里浜特別支援学校の教育・研究の成果をもって学生教育及び現職教育等に貢献する。
 具体的には、筑波大学(障害科学類、他)研究室が取り組む調査研究について、要請があれば積極的に協力する。また、筑波大学生を教育実習及び介護等体験に受け入れるほか、筑波大学公開講座、免許法認定公開講座、特別支援教育連携推進グループ企画事業等にも協力する。

2.先導的で高度な教育・研究の展開と成果の発信

 わが国の知的障害教育及び自閉症教育における今日的課題に対して、関係諸機関との連携の下、中・ 長期的な見通しをもって組織的に教育・研究に取り組み、その成果を国内外の特別支援教育関係者に積極的に発信する。
 特に近年取り組んでいる自立活動に関する教育・研究を更に充実させるとともに、各教科等の指導の充実にも取り組み、知的障害を伴う自閉症のある幼児・児童の個別最適な学びと協働的な学びの一体化を図る教育課程の在り方について、検討を進める。

3.安心・安全で信頼される学校づくり

 安全対策・感染症予防対策及び危機管理について組織的に取り組み、幼児・児童が安心・安全に学び、教職員が教育・研究にまい進できる学校づくりを進め、保護者をはじめ関係者、地域の方、ひいては社会から信頼される学校を目指す。
 また、今年度は、依然続く新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止対策に取り組むとともに、可能な限り通常の学校教育活動を維持・展開できるよう工夫し、幼児・児童の健康を守りながら、必要な教育の実現と保障に努める。

4.役割の遂行と法令の遵守

 本校の組織は多様な教職員で構成されている。本校に課される使命を果たすためには、教職員一人一人が個々の役割を自覚し、互いに協力し合いながら、それぞれが担う役割を遂行していく必要がある。このような協働体制を構築していくためには、校内の規律やルールに従い、相互にコミュニケーションを図りながら、良好な職場環境を形成することが大切である。教職員の安全衛生を保つため勤務の状況及び協働の状態等の把握に努めるとともに、ハラスメント研修等を実施するなどし、教職員間の関係を良好に保つよう工夫する。
 また、学校組織や教職員に係る各種法令も改めて確認し、それら法令の遵守の徹底を図る。

5.教職員の専門性の向上

 公立学校等との人事交流を積極的に促進し、教職員組織の活性化を図りながら、教育・研究において専門性の高い学校の維持・強化を図る。特に幼児・児童の見方・捉え方について教職員間で研鑽を積むよう工夫するとともに、教育実践をまとめ、対外的に発信する機会を設けるようにする。

目指す教員像】

〇学校の使命を自覚し、同僚との協働によりその遂行を目指す教職員
〇幼児・児童の安全・安心を守る教職員
〇幼児・児童一人一人を理解し、寄り添うことができる教職員
〇専門性を高めるため研鑽を積もうとする教職員
〇保護者や関係者と十分にコミュニケーションを図り、信頼される教職員
〇公私を区別し、同僚とも節度ある態度で接する教職員
〇法令を遵守し、任された校務を、責任を持ってやり遂げる教職員

※関係機関との相互協力

 本校は、平成16年7月に、隣接する独立行政法人国立特別支援教育総合研究所と教育研究交流に係る協定を締結し、様々な取組について相互協力する関係を築いている。