筑波大学附属久里浜特別支援学校 Special Needs Education School for Children with Autism,University of Tsukuba

達敏学校幼稚部開設に伴う自閉症教育支援のための訪中報告

 平成26年11月1日(土)~4日(火)、校長をはじめとした筑波大学附属久里浜特別支援学校(以下、本校)の職員3名で中国浙江省寧波市にある達敏学校(以下、同校)を訪問した。同校とは、平成23年8月に本校と姉妹校の締結をしている。今回の訪問の目的は、同校の授業研究会への参加と、平成26年9月に同校が幼稚部を設置したことに伴い、知的障害と自閉症のある幼児を教育している本校の、幼稚部における指導実践と、家族支援についての情報提供、情報交換を行うことであった。

 2日(日)は、9時に同校に到着すると、校長先生をはじめ、教職員と全校生徒がグラウンドで、歓迎セレモニーを行ってくださった。記念撮影をしたのち、講堂にて、下山直人校長が本校の学校紹介を行った。続けて、加藤敦教諭(幼稚部主事)から、「知的障害を伴う自閉症児の幼児期の指導」について、本校の幼稚部の概要や自閉症児の幼児期の指導におけるポイント、重要性について事例を交えながら紹介した。また、飯島杏那教諭(幼稚部教諭)から、本校幼稚部の朝の会や音楽遊びなどの集団活動や、個別の課題学習などの授業のVTRを見せながら、授業の紹介や解説を行った。

 その後、参加されていた達敏学校の教員や、達敏学校と姉妹校提携を結んでいる中国の他の特別支援学校の教員との質疑応答や情報交換を行った。その中で、自閉症児の様々な行動に対する理解と対応についての質問や、保護者との連携の仕方など、教員が現場で直面している課題について、様々な意見交換が活発に行われた。

 情報交換の後、副校長の案内で、今年度新設されたばかりの大変充実した同校の新校舎を見学した。

 3日(月)は、終日同校の授業を見学した。午前中は、小学部3年生(数学)、小学部5年生(国語)、中学部2年生(保健)を見学した。昼食はランチルームで同校の給食を頂き、午後は幼稚部の「言葉」の授業を見学した。

 また、幼稚部の授業を見学した後は、幼稚部の教員と保護者の方との懇談も行った。保護者の方は、自閉症の我が子の育ちに関しての質問や、将来に関する不安などの様々な思いを率直に話してくださった。保護者の方の質問に対して、本校の幼児の成長や、保護者の取組を例に挙げながらお話しをすると、「国や文化は違えども、いろいろな話を聞くことができて大変励まされた、自分も子どもと一緒にできることからやってみようと思う」と、笑顔で握手をしてくださり、訪問した我々にとっても、保護者の方と直接お話をする大変貴重な機会となった。 

 幼稚部での懇談後は、講堂にて教員や保護者へ「幼稚部における家族支援の実際」について、加藤・飯島の両教諭から、本校で行っている家族支援の概要や実践事例を紹介した。

 今回の訪問で、今まさに発展している中国という国の勢いを感じるとともに、日々、障害のある子どもたちと向き合う教員の熱い思いを感じることができた。国や文化は違っても、目の前にいる子どもたちとその家族のために、私たち教員ができることは何かを日々追求し、今後も両校で情報交換をしながら、日中両国の自閉症教育の実践とその専門性を高めていければと思う。

達敏学校の施設

damin_1.png子どもたちの作品も展示してある美術室
damin_2.png達敏学校校門の電光掲示板に歓迎のメッセージ
damin_3.png幼児児童生徒が休み時間などに利用するテラス
damin_4.png幼稚部教室
damin_5.pngグラウンドでの歓迎セレモニー
damin_6.png授業の様子
damin_7.png講義の様子
damin_8.png記念撮影

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