筑波大学附属久里浜特別支援学校 Special Needs Education School for Children with Autism,University of Tsukuba

今年のひよこたち

 4月17日 今年のひよこたち

 先週、入学式を終えたばかりの3歳児の様子が気になり、ひよこ組を訪ねた。登校から20分位しか経っていないので、例年なら、送ってきた母親と別れられなく、泣いている子が数人はいる。そうかと思えば、見るものすべてが目新しいわけであるから、落ち着きなく動き回る子もいる。そんな様子だろうと思っていた。

 教室の扉を開けてみる。第一印象、「しずか」。教室を間違えたのではないかと思ったが、間違いなくひよこ組の教室だった。5人のメンバーがそれぞれに何かに向かっているからだろう。

 H君は、プラレールで遊んでいる。楕円形に閉じたレールは先生が作ったようだ。H君は電車をいくつかつなげ、レールの上に置き、スイッチを入れる。電車がレールの上を動き出すと、床に寝そべり電車が走るさまをじっと見ている。連絡帳を確認した担任がトイレに行った方がよいと判断したようで、トイレに誘った。H君行きたくないようで知らんぷりを決め込んだが、繰り返し誘う先生にしたがってトイレに行った。しばらくして戻ると、また、プラレール遊びを始めた。中断があっても、ちゃんと意識はつながっているようだ。

幼稚部1.jpg


 O君は母親と別れるとき、少し泣いたそうだ。だが、この頃には、もうすっかり落ち着いてH君の反対側でプラレールの電車が動くのを笑顔で見ていた。そのうち教室外のプレールームで遊ぶ子供たちの様子が気になり、教室を出ていった。R君とTさんは、いろいろな物が形作れる、マグネット付きの組み立て素材で遊んでいた。たくさん積み上げたり、ばらしたりしている。試しに「貸して」と言ってみたが、そっぽを向かれてしまった。

Y君は、教室外の遊び場に出て、教師と滑り台遊びをしていた。自分が滑ったり、ボールを転がしたりしていた。

 教員は、一人一人の遊びを見守りながら、タイミングをみて関わっている。まだ、子供から教員への働き掛けは多くないようだ。一人一人好きな遊びがあることは大事なことだ。願わくは好きなことの向こうにいる人にも気付いてほしい。
 さて、今年のひよこたち、どんな成長を見せてくれるか楽しみである。