筑波大学附属久里浜特別支援学校 Special Needs Education School for Children with Autism,University of Tsukuba

子供の思いと表現その2 ~設計図に基づくオルゴール~

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 6年生が卒業制作としてオルゴールを作った。6年間の学校生活を思い出しながら、デザインを考え、紙に下絵を描き、木製の箱の各面に思いを込めて仕上げた。私にはそう見える。

 畑で作った野菜、校外学習で何度も乗った電車やバス、テントに泊まった宿泊学習、がんばった登山、修学旅行で見た立派な富士山、みな自分の学校生活を思い出し、印象に残ったことをのびのび描いている。

 昨日、4歳児が初めて書いた手紙を紹介した。思ったことを形にする術を知った子どもの姿である。6年生は、思いをめぐらし、選りすぐり、どう表したらよいかを考えて、この制作をした。自分の心を探索する作業、目的を念頭において構図や色彩を考える作業、多くの心の作業を経て形になったオルゴールである。4歳児から、丹念に思いを形に表す行為を行い、それを積み重ねていくことの大切さと、実りの大きさを知る。子どもの内面は、それを表すことを通して、その作業を深化、高度化させていくということだろう。思いを表現する教育の大切さを改めて感じる。

 オルゴールの曲は校歌である。自分の思い出の絵を眺めながら、在学中何度も歌った校歌を聴くことだろう。卒業後の子どもたちは、いろいろなことを経験するだろう。楽しいことばかりではなく、つらいことや悔しいこともあるだろう。そんなときに、楽しかったこと、がんばったこと、ちょっぴりつらかったこと、一緒に過ごした友達や先生を思い出して乗り越えてほしい。教師たちのそんな思いも伝わってくる卒業制作である。