筑波大学附属久里浜特別支援学校 Special Needs Education School for Children with Autism,University of Tsukuba

サンタin寄宿舎

 寄宿舎のクリスマス会でサンタの依頼を受けた。少し出番より早めに準備に向かい、サンタが校長であることに気づかれないよう、衣装やひげなど入念に準備した。

 自作の巨大ケーキ(紙製)にローソクを飾り付け、クリスマスソングを歌い、いよいよサンタ登場。扉を少し開け「メリークリスマス」と言って出て行こうとした瞬間、中からY君が扉を開け「お邪魔しまーす」と言って招きいれられた。Y君の先を読んだ行動に、少し肩すかしの印象である。しようがないので、サンタの私は、「お邪魔します。メリークリスマス」と言って入ることになったが、サンタが「お邪魔します」と言うのもおかしな話である。

 さて、サンタのお仕事のメイン、プレゼントを渡す。プレゼントは、保護者と寄宿舎の指導員が相談をして決めたもの。一人一人にとって大好きなものがラッピングされている。順番に手渡す。受け取った子どもは目を輝かせる。そして、包みをほどいて中身を見て、改めて目を輝かせる。K君は、電車の絵本、H君にはミニ四駆・・。子どものことをよく知っている保護者と指導員の選択は的確である。

 最後の一人になったY君、自分の分があるのかどうか心配そう。指導員に「ないかも知れない」と言われ、真顔になる。サンタも「あるかな」と袋を覗いたものだから、もうじっとしておれず、サンタ所に走りよった。サンタからY君のだよと渡され、笑顔がはじけた。

 最後に、サンタを囲みプレゼントを持って写真をとることになった。シャッターを押す間はカメラを見てほしい訳だが、K君はどうしてもプレゼントから目が離れなかった。

 指導員が「サンタさんだれ?」と聞いたところ、6年生のNさんは「校長せんせい」と明解に答えたという。低学年のK君やY君には、たぶん気づかれていないと思うのだが、果たしてどうだろうか。