筑波大学附属久里浜特別支援学校 Special Needs Education School for Children with Autism,University of Tsukuba

金沢翔子さんとの書道交流会

 著名な書家である金澤翔子さん(以下、翔子さんと呼ばせてもらうことにする。)と、本校小学部児童が書を通して交流を行った。翔子さんといえば、全国各地で個展を開催したりNHKの大河ドラマの題字を揮毫されたりしており、女流書道家として活躍中の方である。

 交流会の前に、少し校長室で懇談をした。内容は控えるが、興味のあることや今後の夢を教えてくれた。また、小さな子どもが好きだそうで、今日の交流をとても楽しみにしていると、素敵な笑顔で話してくれた。校長としては、予定されている交流に期待がもてた。

 交流会では、太い筆を掲げて登場。子どもたちのそばを通るときに、自分から手を差し伸べ握手を求めた。会場のプレイルームは、揮毫ができるよう簡易の舞台が作られたり、子どもたちが床で書けるよう敷物が敷かれたり、いささかものものしい雰囲気になっていた。翔子さんの気さくな振る舞いで、会場が和み、子どもたちの緊張感がほぐれたように見えた。

 まず、翔子さんに揮毫をしてもらった。ステージの上で、正座をし、手を合わせ、思いをめぐらすかのような一連の所作のあと、一気に「共に生きる」と書き上げた。この間、子どもたちは静かに、翔子さんの動きやビデオで映し出される映像に注目していた。子どもたちのこの集中は予想以上のものであり、翔子さんの醸し出す雰囲気に引き込まれていたようである。

 さて、次は、子どもたちの番である。白い半紙に向かい、思い思いに線や文字を書く。翔子さんの揮毫の余韻が残っているせいか、場が書道一色になっているせいか、どの子も白い半紙に向かって勢いがある。

 翔子さんは、小さい頃、書家であるお母さんを見て書道が好きになり、好きなことに打ち込んで自分の世界を築いてきたそうである。最後に、本校の子どもたちに「書を好きになってください。」というメッセージを残してくれた。
書でもいい、絵でもいい、音楽でもいい、なんであっても好きなこと、打ち込めるものを持っている人の人生は豊かだ。もちろん、働くことに打ち込めたら幸せだ。本校の子どもたちにも、そんな世界をもってほしいと思う。
翔子さんの今後ますますの御活躍を願うしだいである。