筑波大学附属久里浜特別支援学校 Special Needs Education School for Children with Autism,University of Tsukuba

6年生の宿泊学習に同行して

 4日、5日と6年生の宿泊学習に同行した。本校では、幼稚部年長組(5歳児)から年1回の宿泊学習を行っている。年長組から4年生までは、校内に宿泊する。5年生は、野外活動をメインとして青少年施設を利用する。そして、6年生はそれまでの宿泊学習の集大成と、秋に控える修学旅行の事前学習という位置付けで、バラエティーに富んだ内容で実施する。

 その内容は次のとおり。1日目の活動は、まず、鷹取山ハイキングである。鷹取山までは、バスと電車を乗り継ぐ。電車に乗る前には、各自100円分のおやつを調達する。ハイキングを終えると、銭湯に行き、夕食を食べて学校に戻る。学校には戻るが校内には泊まらない。裏山のグランドにテントを張り、ミニキャンプファイアーをする。翌朝には、飯盒でご飯を炊き、後片付けをして2日間の日程を終える。

 盛りだくさんの内容だが、子供たちは一つ一つの活動を事前に練習しつつ、幾つかの活動のまとまりとして繰り返してきている。ハイキングは、今回の目的地より近いところで6回行っている。もちろん、それぞれに乗り物利用あり、おやつ100円分の買い物もある。100円以内でおやつを買う学習は、学校でも繰り返し行っていた。

 4日の当日は、おやつを買う際に,これまでと違う店なので少し戸惑いを見せる子供もいたが,ほぼ予定どおり鷹取山の頂上にたどり着くことができた。鷹取山は標高139mの山。高くはないが、結構、急な登りがある。この日は、うだるような暑さ、その中を40分位登って頂上に着いた。開けたのは、伊豆から房総まで広がる大パノラマ。思わず子供たちから「すごーい」と歓声があがった。

 お腹もぺこぺこ。子供たちは、お母さん手作りの、好きな具の入ったおにぎり。いろいろ取り混ぜて持参した子供もいれば、シャケだけ5個持参した子供もいた。単身赴任中の私も何年かぶりかでおにぎりを作った。いよいよ「いただきます」。しばし、無言。文句なくうまい。空腹と野外という調味料は格別である。私のお米は、前日炊いたものだが、それでもうまかった(栄養教諭には内緒です)。

 ハイキングを終え、電車で戻ると、駅近くの銭湯に直行する。子供たちは、普段、家庭の風呂を使っているので、銭湯を使うときのマナーは、修学旅行を控え避けては通れない。ほかにお客さんはいるが、脱いだ服をどうするか、かぶり湯や上がり湯など、一つ一つ教える。子供たちも素直に聞いていた。一通り体を洗った後は、皆で露天風呂に入る。子供たちの顔に解放感がうかがえる。はじめての場所、いろいろ教えられることもあり緊張感があったのだろう。ただ浸かるだけの露天風呂は、子供たちをゆったりした気持ちにさせたようである。

 この日の夕食は、外食である。活動量の調整という意味合いもあるが、これも修学旅行に備えてということでもある。夕食を食べているとき、ある情報がもたらされた。夜半から強い雨になり、野外でのテント泊は無理との知らせである。テントで寝ることを楽しみにしていた、子供たちの表情が一気にくもった。

 そこで、6年の先生が提案する。デモホームで布団に寝るか、プレイルームにテントを張り寝袋に寝るか。子供たちに聞く。子供たちは後者を選んだ。それによって、やらなければならないことは増えるが、子供たちは俄然元気になった。

 バスで学校に戻ると、学校に待機していた先生たちが、テントを裏山から降ろしてくれていた。子供たちも一緒になってプレイルームへのテント設営が始まった。あっという間に、プレイルームがテント村になった。早速、テントの中に入って寝そべる子供、テントの周りを走り回る子供、気分は盛り上がっているようである。

H26年07月03日 宿泊学習 (204).JPG 雨がいつ降るか心配したが、小さなキャンプファイアーを行う間もってくれた。私扮する火の神様による点火で、「もえろよもえろ」を歌う。肩を組んで「キャンプだホイ」を歌う。棒に刺したマシュマロを火にあぶって食べる。楽しい時間はあっという間に過ぎた。

 そして、テントへ。20時の就寝は、子供たちの普段よりずっと早いことだろう。テンションも高い。引率教員は寝ずの番を決め込んでいた。ところが、30分もすると寝静まってしまった。子供たちも余程疲れていたのだろう。夜中には、雨音が強く響いていたが、テントの中は朝まで静かなままだった。

 翌5日、私は、校外の仕事に出なければならず、早朝に子供たちと別れたが、その後も、各自飯盒でご飯を炊き、おいしい朝食をいただいたという報告を受けた。

 宿泊学習を経て一回り成長した子供たち。この子供たちと行く秋の修学旅行が楽しみである。