筑波大学附属久里浜特別支援学校 Special Needs Education School for Children with Autism,University of Tsukuba

ひよこたちの母追う声

 3歳児6名が幼稚部に入学して1週間が経ちました。本校では、3歳児のクラスを「ひよこ組」といいます。このクラスのメンバーひよこたちは、入学式で、私が話しているときのスライドをずっと見ており、その様子に少々驚かされました。  

 今年のひよこたちは、しっかりしているなと思っていたところでしたが、翌日からは母と別れがたく、毎日、母を追う泣き声が響いています。今日は、3人が後を追い、長い子は30分ほど泣いていました。

 このような光景は、3歳の子どもを預かる園では珍しくないことでしょう。ただ、本校のように人への関心が持てない自閉症の子どもにとっては、特別な意味があります。親の後を追うということは、人への関心が育ってきたことの現れだからです。大切なことは、その関心を少しずつ親以外の人にも広げていくこと。そのために、泣いているひよこを抱っこしり、泣き止むのをじっと待つ、ひよこの先生がいるのです。

 そして、泣いているひよこの横を悠然と通り過ぎる「りす組」の4歳児たち、去年の姿を思い浮かぶとともに、ずいぶんと成長したことを改めて思い知らされました。